ペットに害を及ぼす回虫(カイチュウ)とは?

回虫(カイチュウ)とはなにか?

回虫は人間や他のたくさんの哺乳類の小腸に寄生する寄生虫です。ミミズに似た長細い形をしており、オスは15~30センチ、メスは20~35センチほどの大きさでメスのほうが大きいことがわかります。

回虫は感覚器がなく、体には口と肛門のみで体は発達した生殖器が大部分を占めています。成長したメスは1日に10万個~25万個ほどの卵を産みますが、その卵は寄生した動物の小腸で生み落とされます。

生み落とされた卵はそのまま孵化はせず、糞・便と一緒に排出されます。外に排出された卵は15℃ぐらいの気温であれば約1か月卵は成長します。

感染の原因は、卵が付着した食べ物や飲み物を飲んだり、卵が指に付着していて口に入ってしまうことが原因ではないかとされています。口から感染して胃に入り、卵の殻が胃液で溶けると中にいた幼虫は小腸に移動します。

移動した小腸で成虫にはならず、小腸の壁から血管へ入り肝臓をたどって肺にいきます。数日以内に気管支を上がってまた小腸を回るなど複雑に体の中をグルグルと回ることから「回虫」と名づけられています。

これに感染することを回虫症といい、回虫の寿命は2~4年ぐらいと言われています。

ヒトが感染したときの症状

本来イヌ・ネコなどの動物の感染が多いですが、人間が回虫症になったときの症状は発育段階や体の中に卵が入っているのか、幼虫が入っているかによって出る症状が違います。

<回虫が肺に寄生している場合>

◆咳・嘔吐

◆回虫を嘔吐する

◆ゼーゼーとした呼吸

<回虫が腸に寄生している場合>

◆吐き気

◆嘔吐

◆便の形が定まらない

◆腸や胃が痛む

◆体重の減少

このような症状が起こるのは、栄養が回虫によって奪われさらに毒素を分泌するため体に異常が起きます。1匹・2匹ほどの少ない数であれば肝機能の作用によって毒素を分解するためほとんど問題はないとされていますが、数百匹など多い数寄生していると数多くの障害が置きます。

毒素によって腹痛・頭痛・めまい・痙攣などを起こし、子どもが回虫症に感染すると栄養障害を起こし発育が遅れるなど重大な障害を引き起こします。大量の回虫がかたまって腸閉塞を起こしたり、脳に入りてんかん発作のような症状を起こすこともあります。

動物の回虫症

<ネコの回虫症感染>

ネコの回虫症は寄生虫症の中でも最も一般的な寄生虫症になります。ネコに寄生する回虫は猫回虫と呼ばれており3~15センチほどの大きさでヒトに寄生する回虫よりも体長が小さいです。

ヒト同様小腸に寄生して、純血種・雑種などの種類の関係なく発症します。

主な症状としては、「下痢」「便秘」「咳」「嘔吐」「腹痛」「お腹が膨らむ」「子ネコの発育不全」「体重減少」などがあります。免疫力の低い猫が感染した場合死に至るほどの重い症状がでるとも言われています。

またネコからヒトへ猫回虫がうつることもあるので注意が必要です。

<ネコが感染する原因>

ネコが猫回虫に感染する理由として2つあります。

①経口感染

ヒトと同じように口から入って感染します。卵のついた糞などを口に入れてしまったり、回虫を持っているネズミをたべたりすることで感染します。

②母子感染

猫回虫に感染した母親の母乳を飲んで感染する、または胎盤を通して赤ちゃんに感染してしまうことがあります。

sumaho